高価格戦略を実現するには【コラム】

どこのお店でも高価格帯を目指したいのはやまやまでしょうが、これには重要な条件があります。

1、インテリアやチラシなどにかけられるお金の余裕があること。
2、スタッフの接客レベルが十分に教育され、アルバイトであれ社員であれ、皆がプロ意識で接客できること(かなりの知識的レベルも要求される)。
3、技術レベルが高いこと(かなりの練習量が必要であり、説明し納得させるだけの話術も必要になる)。
4、お客様の気持ちを理解し仕事に生かせること(顧客の購買の心理学を勉強。もしくは人生の経験が豊富であること。)
5、売っているものの値ごろ感が落ちていないこと。つまり、商品価値が高いこと。
6、もし、出来るのであれば、お客様の気づいていない欲求を読み、提供できること。

高価格帯を目指すのであれば、上記の5点のすべて(5は難しい)が必要であり、どれが欠けても高所得者(富裕層)のお客様にはばれてしまいます。
なぜなら、富裕層の方はすばらしいサービスを受け慣れているからです。
ですから、店構えだけ立派にして高価格を打ち出したところで、富裕層の方は最初の一回は来てくれることがあってもリピートはしません。
以上です。
じゃあ高価格戦略は出来ないなあとあきらめないでください。

まず、富裕層のお客様の心理状態に注目しましょう。
富裕層のお客様の自宅近くにお店が出来たとします。その時、
「近くにりっぱなお店ができたでザマス」と思うことでしょう。←ザマスは、ちょっとした遊び心です。気にしないで下さい。
実はこの時、高価格帯のお客様は値段はそんなに気にしていません。
ちなみに、あなたのお店にいらっしゃるお客様は、値段を気にする方が多いでしょうか?
気にしない方が多いでしょうか?
前者であれば、当然、ガラッと急に変革するのは危険です。誰もいなくなります・・。

もしも、他と同じサービスや技術なら、
「行ってみたら、接客サービスが普通だったでザマス。もう、ここには行かないでザマス」
「行ってみたら、技術は普通だったでザマス。他でいいところないかしらでザマス」
と考える事でしょう。
そう、「普通ではダメなのです。」

あなたの接客レベルは普通ですか?
それとも、お客様の心を理解し、その心に寄り添っていますか?
解決してあげようとしていますか?
前者であれば、接客術を勉強しましょう。
マナーを勉強しましょう。(私も未熟です)
接客術で参考になるのは、高価格のエステ店です。

あなたの技術は、普通ですか?
大抵の人より抜きんじていますか?
前者であればもっともっと勉強してください。いきなり高価格帯戦略は危険です。
お店を作っても一見さん(いちげんさん)が多くなり、ひいてはつぶれてしまいます。

もしも、技術レベルが低いけど、やっぱり高価格戦略やりたいと考えるなら、新宿や人の集まる大都市で、しかも立地のいいところに出しましょう。
そうすれば、一見さんが多かったとしても、どんどん新規客が取れるので、経営には差し障りありません。
地域密着で行うには、接客サービスと技術レベルは必要不可欠です。

スタッフ教育はとても大事

接客レベルの低い人、技術レベルの低い人にお客様を担当させてはいけません。
高価格のお店では、新人さんのデビューまでは非常に期間がかかります。
初めてマッサージを習う人であれば、半年間くらいはデビューできないでしょう。

ですから、経験者しかも、コミュニケーション能力の高い人で構成しなければ難しいです。
口下手が悪いという事はありませんが、しっかりとコミュニケーションの取れる技能を持っている方は、大概、口下手ではありません。
自分の考えをしっかりと伝えたり、時には説得できるくらいの交渉能力を持っている方のほうが数倍いいでしょう。
それほど、コミュニケーション能力は大事です。

スタッフの知識レベルはどうでしょう?
質問しても富裕層のお客様の気持ちを満足させられる答えは返せなければダメですよね。
ここで、大事なのは「富裕層のお客様の気持ちを満足・・」ってことです。
単に、知識がいっぱいあってもダメなのです。
その知識をそのお客様に納得できるように説明する対話力も必要なのです。

知識もいろいろな角度から見ると、いろいろな説明ができます。
ですから、お客様が何を解決したいのかを敏感に察知し説明できなければなりません。
これには相当の場数(経験)が必要です。
普段から、お客様と積極的に会話して、会得してください。
会話が苦手であれば、もはや抜きんじた技術力と宣伝力しかありません。
しかしながら、神業になるほど上手いと言われるほどでないかぎりは、会話が大事です。
会話できないのならば、高価格は正直無理と言わざるをえません。
仕方ありませんよね、能力が及ばないのですから・・。

もちろん、誰でもすぐに出来るほど、高価格帯戦略は簡単ではないのです。
ですから、一握りしか成功していないのです。
いくら人間性が良くても、能力がそのレベルに達していなければ無理なのです。
昔は技術だけ抜きんじていればそれでも大丈夫だったのです。
最近の分かりやすい例で言えば、近くの口は悪いが技術は確かな治療院ってあったじゃないですか。
でも、どんどんつぶれていますよね。
それは、今の時代、技術も確かでコミュニケーション能力も高い先生が増えてきているからなんです。

商品価値

ここからは違う観点の要素を説明します。
高価格戦略では、商品価値が落ちていないことが大事です。
これは何を意味するのでしょうか?
例えば「ゲルマニウム温浴」ってご存知ですよね。
でも最終的に価格破壊をする店舗が多く現れ、商品価値が下がってしまいました。
「岩盤浴」も同じ道をたどっていくでしょう。

では、私たちの手技はどうでしょうか?
「ゲルマニウム温浴」のように、他業種が簡単にお店を開業できることはありませんよね。
ですから、簡単には価格破壊は起こりません。
と言いたいところですが、簡単には起こらなくても、徐々には起きていきます。
ですから、今のいわゆるマッサージに対する世間の値ごろ感は落ちてきました。
1990年代は、60分8000円っていうのもざらにありました。
それが、2000年代には、60分6000円+消費税が当たり前になりました。
でも、今では60分8000円ってあんまり見なくなりましたよね。
もはや、60分3000円が主流になってしまいました。

クーポン系雑誌では、60分3000円が当たり前だし、インターネットでは60分3000円くらいを提示するところは沢山あります。
このような安値を打ち出すためのクーポン系の宣伝方法は、お客様に比較検討されますので、安いところとそうでないところの反応率は極端に変わります。
ですから、高価格帯にするのならば、圧倒的なサービスの質の向上と商品価値が提示できなければ、クーポン系雑誌に出しても効果は0に近くなります。
つまり高価格帯戦略においてはクーポン系雑誌は向きません。

インテリアにも、お金をかけなくてはなりません。
高価格帯の料金を払おうかとする人は、良いインテリアを見分ける目を持っています。
安物の飾りはお客様の心の深層では「所詮、安いお店」だとの烙印を押しているのです。

チラシもベタベタ感のあるチラシよりも洗練されたデザインのほうが、説得力を増します。
このことは、安売り戦術とまったく逆ですね。

高価格帯の金額設定は、はっきり言っていくらでも構いません。
技能に自信があるのならば、いくらでも高く出来ます。
たとえば、私がやるとすれば、マッサージは60分9000円位~とかでやるかもしれませんね。
エッセンシャルオイルとかを使うのならば、60分12000円~でしょうか。